絵本にはイラストは欠かせません。
もちろん自分で描いても良いですし、人に依頼をしてもいいかと思います。
Contents
絵本の作り方のおさらいです。
ストーリーを考える
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絵本の装丁を考える
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絵コンテ(ラフスケッチ)を描く(絵本の絵の指示出し)
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本描き
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印刷・製本をする
絵コンテ(ラフスケッチ)
今回のお話は、絵本の装丁を考えて、絵コンテ(ラフスケッチ)を書くところの説明です。
『○○たろう 』
おばあさんが川に洗濯に行くと、 川上から大きなももが どんぶらこー ちゃっぷん ちゃっぷん どんぶらこー ちゃっぷん ちゃっぷん 流れてきました。
おばあさんがそのももを持ち帰ると 山から帰ってきたおじいさんに 「おじいさん、このももを切って 2人で食べましょう」 「いやいや、こげな大きなもも 普通のももじゃなかけん 中に何が入っとるかわからん 大きなバケモンでも入っとったら、 どげんするとー わしはよう切らんばい」
「大丈夫やけん、きってみましょう」 おじいさんはばあさんにはめっぽう 弱いので、 諦めてももを包丁で切ってみると! な、な、なんと、 何が入っとったと思いますか?
中から出てきたのは、コードをにぎりしめた可愛い男の子でした。
この子の名前に。コードたろうと名付け、おじいさんとおばあさんは大切に育てました。おじいさんもおばあさんも仕事で 忙しく、 村には一緒に遊ぶ子どもがいなかったので、コードたろうはパソコンが唯一の友達でした。最初はゲームばかりしよったけど、 そのうち自分でプログラミングして オリジナルのゲームが作れるようになりました。
ある日のこといつものように、 プログラムをしているとパソコンがブラックアウトして、動作しなくなってしまった。 「おかしい? 昨日まではちゃんと 動作してたのに。 プログラムを見直しても、全くわからん」 困り果てたコードたろう。
「んーこれは、きっとバグ鬼の仕業に違いない」 コードたろうはバグ鬼の住むバグヶ島に 鬼退治に出かける事に。
コードたろうはおばあさんが夜なべをして 作ったモバイルバッテリーをたくさん 持って、バグヶ島を目指すことになりました。 お供にはおばあさんが組み立てた モバイルバッテリーを渡して データベースのスペシャリストのサル フロントエンドのエキスパートのキジ セキュリティのプロのイヌ この3匹をお供に連れてバグヶ島へ行ったのです。
バグヶ島ではバグ鬼が大暴れして、たくさんのパソコンに侵入しては悪さばっかりしていました。
コードたろうと3匹は協力して、プログラミングスキルを駆使してバグ鬼と 戦ってデバッグし、見事に退治したのでした。
多くのプログラムを作って、 おじいさんとおばあさんの待つ村に帰りました。
持ち帰ってきた優れたプログラムと テクノロジーの魔法のおかげで、 村の人たちの暮しは楽になり、 人間も動物も鬼もみんな仲良く、豊かに 幸せに暮らしました。 めでたし。めでたし。
登場人物を決めて、ストーリーが決まったら、絵コンテ(ラフスケッチ)を作成します。
大まかなストーリーと絵を1ページずつわりふって、全体の流れを確認します。
お話がスムーズに進んでいるか、お話にリズムがあるか、構図が単調になっていないかなど、チェックしましょう。
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絵本の主なサイズと原画サイズの参考
まずはどのサイズの絵本にするのか、を決めてください。
A5判縦長 タテ210mm×ヨコ148mm(タテヨコそれぞれ+5mm)
B5判縦長 タテ257mm×ヨコ182mm(タテヨコそれぞれ+5mm)
A4判縦長 タテ297mm×ヨコ210mm(タテヨコそれぞれ+5mm)
A5判横長 タテ148mm×ヨコ210mm(タテヨコそれぞれ+5mm)
B5判横長 タテ182mm×ヨコ257mm(タテヨコそれぞれ+5mm)
A4判横長 タテ210mm×ヨコ297mm(タテヨコそれぞれ+5mm)
原画の作成
画材、サイズを決めたら、いよいよ原画を描きます。
絵コンテを見ながら元気よく描きましょう。
- 文章は原画に直接書き込まず、必ず別用紙に書きましょう。
場面によって、スケール感の強弱を明確にすることも大切です。
- 文章は原画に書き込まず、別用紙に書きましょう。
- 最後にパソコンで組み合わせます。
WORK(第3章で取り組む課題)
WORK1 物語を眺めて、どこの場面を絵にするかを決めます。
WORK2 絵コンテを描きます その1
まずは大まかなストーリーと絵を1ページずつ割り振って、絵はいくつ必要なのか、どんな場面でどういう絵を入れるのか、全体の流れを確認します。
WORK3 絵コンテを描きます その2 絵コンテ作成のポイント
上記の作業である程度内容が固まったら、次に絵コンテを書き出します。
作成のポイントは、場面展開と進行に気をつけること。
最低限以下の項目は守るようにしてください。
・子どもが理解しやすいよう、ひとつの見開きに1つの場面が展開するようにまとめましょう。
複数の場面が展開されていると、理解が追いつかず混乱してしまいます。
・横書き絵本は左から右へ、縦書き絵本は右から左へ進行させましょう。
・主人公が出会う人や物は、右側から現れるように描きます。
例えば横書きのお話は左から右へ展開させるため、時間軸は左が現在、右が未来となります。
ですから、主人公は常に現在の時間軸に立たせるようにしましょう。
・同じように、主人公が左端にいるときは行動前、右端にいるときは行動した後になるように書きます。
・但し、主人公が出かけた先から帰る場合は右から左に、主人公にとって怖いことや、問題などマイナスの要素も、右から左に動かしながら描きましょう。
WORK4 絵コンテを描きます その3
いろいろな絵本を手に取り、絵の構図や流れを調べて書き方のコツをつかもう。
絵コンテ作成のポイントは、これらはほんの一部の手法でしかありません。
また、絵を描くことに慣れていないと、お話に合わせてどんな絵をどのような構図で描けば良いのか、場面展開させるにはどうしたら良いのかは、なかなか分からないものです。
お話とは別に絵のみをイラストレーターに外注する時にも、やはり絵コンテが描けると、細かいニュアンスが伝わりスムーズに作業できます。
まずはいろいろな絵本を手に取り、絵の構図や流れを調べて書き方のコツをつかむよう努めましょう。