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0円で、未経験でも自作可能!電子書籍表紙の作り方
電子書籍の表紙は、「この本を(もしくは、どの本を)買おうかな、どうしようかな」と迷っている時に背中を押してくれる、読み手と本を繋ぐための大切なツールです。
自分の本の中身を表す、ということだけでなく、
●読み手の興味を引き、心を動かす
ことを意識して、表紙づくりに挑戦してみましょう!
コラム / 表紙は「一瞬」が勝負!
書籍は、たくさんの言葉を重ね、時間をかけて説得・説明ができるツールです。でも「表紙」にはその性質がありません。
たくさんの表紙の中で、パッと見て気になったもの、自分の役に立ちそうなものを選択する。
読むというより「見る」スピード感の中で、心を掴むことが必要になってきます。
【STEP1】 タイトルを再検討しよう
本の内容を考えたときに、「誰に」「どんなことを」伝える本なのかを検討し、その内容を文章に落とし込んで来たかと思います。タイトルを既に決めている人も多いでしょう。でも、表紙を作るときにもう一度だけ、タイトルをどうするか、ということを再検討してみましょう。
表紙で重要になってくるのは、
●まだ、どの本を読むか決めていない人に
●もしかすると面白いかも、自分に必要な情報かも、と振り向かせる(本を購入し、ページを開いてもらう)
こと。ページを開いている人に対して、文章で内容を分かりやすく伝える場合と、考え方やウエイトの置き方を変えなければいけません。
あなた自身の目線や記憶、経験を中心に据えるのではなく、「受け取る人=あなたのお客様候補」からの視点に置き換えて、どんなタイトルが「一瞬で興味を引けるのか」を考えてみてください。
ワークで出てきたキーワードを、全部タイトルに詰め込む必要はありません。帯やキャッチコピーなどと合わせて、トータルで伝えれば大丈夫。短い「ファーストインプレッション」を、できるだけ効果的にするつもりで、タイトルを絞り込みましょう。
STEP1では、タイトルだけでなく、表紙に使う「言葉」のヒントを集めていきます。
コラム / プレワーク
タイトルづくりのヒントを、他の本から学ぼう!
さまざまな書籍のタイトルを見て、「仕組み」「考え方」を応用するのも良い方法です。
タイトル再検討のワークの前に、電子書籍のタイトルを見て「面白い」「印象的だ」と思うタイトルを5つピックアップアップしてみましょう。なぜ、どこが面白いのかも書いてみると、応用しやすくなりますよ。
〈書き込みスペース〉
WORK1
●あなたのお客さま候補(=本のターゲット)は、どんな人ですか?どう呼ばれると、自分のことだと思うでしょうか?
〈例:アラフォー女子、ひとり事業主 など〉
●あなたのお客様候補が抱えている、あなたのサービスにかかわる「困りごと」は何ですか?
〈例:眠りが浅くて疲れがとれない、子どもと会話が続かない など〉
●お客様は、何に対して興味を持っていますか?どんなキーワードに反応しそうですか?嫌だから反応する、
〈例:副業、無理なく稼げる、マクロビ など〉
●あなたの本の内容を「はっとするような言い回し」に変えるとしたら、どうなるでしょうか?
〈例:「~するな」などの言い切り、意外性のある言葉の組み合わせ、数字を入れてみる など〉
●タイトルをぐっと短くしようとすると、どう言い換えられるでしょうか?
入らなくなった情報は、サブタイトルとして近くに置くことも可能です。
※電子書籍の表紙は、一覧だとかなり小さく表示されます。文字を大きく入れて、ぱっと目に入るようにするためにも、文字数を少なめにしておきましょう。
【STEP2】 表紙に入る要素を決める_その1(言葉まわり)
表紙に入るものは、タイトルだけではありません。「何を入れるのか」という表紙に入る要素の整理を、言葉まわりからやってみましょう!
まず、言葉まわりの表紙の要素として、どんなものがあるのかを確認してみましょう。
たくさんの要素があるのですが、これら全てを表紙に詰め込む必要はありません。
電子書籍の表紙は、スマホで見るならその画面のサイズですし、検討してもらう段階では一覧になっていたりして、さらに小さくなっています。
ついついたくさんのことを詰め込みたくなると思いますが、思い切って情報を絞りましょう!
また、入れるものが増えるほど、読みやすくデザインすることが難しくなります。
デザイン初心者ならなおさら、「要素」「文字数」を少なくする事を心がけてください!
比較的つくりやすい要素の組み合わせを、単純なものから5種類並べてみました。
Type 1 「タイトル ✕ 著者名 ✕ 肩書き」
最もシンプルな組み合わせ。情報量が少ないので、タイトルや肩書きのインパクトが重要!
Type 2「タイトル ✕ サブタイトル ✕ 著者名 ✕ 肩書き」
タイトルを補足するサブタイトルを、小さめに配置。タイトルの大きさを担保しつつ、情報を補足できます。
Type 3「タイトル ✕ 著者名 ✕ 肩書き ✕ 帯メインコピー」
下に帯をつけて、タイトルとは別の方向から本の魅力を紹介します。目に入る優先順位は、タイトル→帯メインコピー→著者名・肩書き。タイトルと帯メインコピーの掛け合わせを工夫しましょう。
Type 4「タイトル ✕ 著者名 ✕ 肩書き ✕ 帯メインコピー ✕ 帯サブコピー」
帯のメインコピーの下に、小さめの文字でサブコピーを追加。より細かく本の魅力を紹介できます。
Type 5「タイトル ✕ 著者名 ✕ 肩書き ✕ アイキャッチ ✕ 帯メインコピー ✕ 帯サブコピー」
左上、右上などにアイキャッチを追加します。「インパクトを与えられる数字・情報」「対象者を指定した呼びかけ」など、強い引きになる情報を見せたい時に便利です。
WORK2
●STEP1のワークで出てきたもののうち、「絶対入れるべきもの」を絞って、各要素に分けてみましょう。上部、1~5の構成例タイプを見て、どこに何が入るのかを想像しながら分けると良いでしょう。
タイトルに伝えたいことを詰め込むのではなく、言葉まわりの全ての要素が互いに補い合いながら、本の魅力が伝わることを意識しながら言葉を設計してみましょう。
コラム / 自分の「肩書き」を見直してみよう!
肩書きは、あなたが「 何をしている、どんな人なのか」を伝えることができる、大切な要素です。これまで使ってきた肩書きを入れてしまう前に、「もっと良い肩書きにできないか?」を検討してみましょう。
大切なのは、伝えたい「あなたの特徴」が伝わる言葉になっているかということ。意味がしっかり伝わるなら、今まで見たことがない、オリジナルの肩書きでも大丈夫です!
【STEP3】 表紙に入る要素を決める_その2(画像まわり)
言葉の要素が決まったら、表紙に入る画像についても考えていきましょう。
表紙の背景画像として入ることが多いのは、下にあげる3種類です。
〈写真〉
具体的なものを見せることで内容を端的に伝えたり、「優しさ」「最先端」」「ナチュラル」など写真の持つ雰囲気を本のニュアンスとして表現することが得意。
〈イラスト〉
人やものなどをデフォルメして表現することで、親しみやすさや緻密さなど、オリジナルの雰囲気や世界観を持たせることが得意。
〈模様・色〉
写真やイラストほど細かな意味は持たないのですが、色合いや形で表紙の空気感をつくります。和柄やゴシックな絵画フレームを思わせる飾り枠など、模様自体に意味合いを感じさせるものや、手書き風の有機的な形、直線的でスピード感のあるものなど、さまざまなものがあります。
自分で作るとなると大変ですが、無料素材としてダウンロードして使えるもの(商用利用可能かどうか、要確認!)も多数あります。
WORK3
●読者候補の人に、表紙からどんな雰囲気を受け取って欲しいですか?
〈例:誠実、シンプル、柔らか、女性らしさ、面白い、にぎやか など〉
●あなたの書籍の中身と関係のある「もの」をいくつかあげてみましょう。
〈例:家、お金、車、手、病院 など〉
●上にあげたものから、連想ゲームのように思いつくものをあげてみましょう。
〈例:家→鍵・扉・製図・リビング、病院→聴診器・十字マーク・薬・カルテ など〉
●上の2つの項目であげた「もの」から、タイトルとあわせて見ると良さそうなものを、3つ選んでみましょう。
●下の無料写真検索サイトで、選んだ3つのワードを入れて画像を探しましょう。
世界中の無料写真素材の中から理想の一枚を探す「O−DAN」 https://o-dan.net/ja/
※検索バーの下にある「商用利用可の無料写真素材のみ」にチェックを入れること!
※STEP3の最初のワークであげた雰囲気と会うものを探してみましょう
※画像を縦長に切り取ったとき、タイトルが入る「余白」のあるものが使いやすいです
※文字との組み合わせがしやすい、難しいものがあります。候補になる画像を4つくらいセレクトし、ダウンロードしてみましょう!
※写真はどうしてもイメージに合わない…ということであれば、デザイン素材サイトで「背景」「background」などのワードで検索して、画像を探しダウンロードしましょう。
写真ほど具体的な意味を持たず、さまざまな雰囲気の画像があるので、表紙に合うものが見つかる可能性が高いですよ。
〈その他無料デザイン素材サイトの例〉
FREEREEPIK https://jp.freepik.com/
イラストAC https://www.ac-illust.com/
【STEP4】 Canvaでまとめる
入れるものが揃ったら、表紙のサイズにまとめていきましょう!
デザイナーは、Illustratorなどの有料ソフトを使うことがほとんどですが、登録するだけで、無料で使えるものも近年増えてきました。
今回はCanvaを使ってみましょう。https://www.canva.com/
《下準備》
●まずは、アカウントを作ってログイン!
●ホーム画面の上部、検索部分の右端にある、「もっと見る」をクリック
●下に出てくる「新しいことにチャレンジ」項目の中から、「本の表紙」を選んでクリック
●電子書籍表紙の、空のテンプレートが開きます
《素材を並べる》
●文字を並べる/
左端のメニューのうち、「テキスト」を選んで、文字を入れていきましょう。
タイトルや帯メインキャッチは大きいので「見出しを追加」、その他は「本文を追加」を押してから、文字を打ち込みます。
紫の枠の角を持って拡大縮小できるので、大体の位置に、大きさのメリハリをつけて置いていきましょう。
大体の大きさと位置は、STEP2のTYPE 1~5を参考にしてみてください。
●写真を入れる/
左端のメニューのうち、「アップロード」を選択。点線の枠の中に写真をドラッグすると、データがWEB上にアップされ、小さく表示されます。
表示された写真を掴んで、右のデザインしているところにドラッグすると、画像が表示されます。紫の枠の角を持つと拡大縮小できるので、大体の位置に大きさを決めて入れましょう。
●帯を入れる/
左端のメニューのうち、「素材」を選択。「図形」の左端の正方形を持って右にドラッグすると、図形が入ります。角を持って拡大し形を変えて、下の帯の場所に置きましょう。
https://www.dropbox.com/scl/fi/vmrqrdw9smq2tpaf26gi1/canva8.jpg?rlkey=inz1h20umcmizlqsoqcihr1k1&dl=0
《デザインを整える》
デザインを整えるにあたって、「どの順番で読んで欲しいか」という優先順位をはっきりさせておきましょう。その優先順位にあわせて、文字の大きさや太さも変わってきます。
TYPE 4の場合は、
1.タイトル
2.帯メインタイトル
3.著者名
4.帯サブタイトル
5.肩書き
が優先順位になります。大小のメリハリをつけることで、スッキリと伝わりやすいデザインにすることができます。
●フォントを選ぶ/
フォントは、その文字を読んだ時の「口調」のようなもの。フォントが変わると、文字から伝わる雰囲気が大きく変わります。太めのゴシック系だと勢いがあるものに、明朝体だと流麗なニュアンス系に、手書き風のフォントを使うと親しみやすさが強調されます。
フォントを変えたいブロックを選んで、左上の、今選んでいるフォントが表記されているところをクリックしましょう。左側にフォントの一覧が出てくるので、その中から好きなものをクリックすると、フォントが変わります。
優先順位1~2のタイトルと帯メインコピーは、はっきりと大きく伝えたいので、文字の大きさは大きく、フォントも太いものを選ぶと良いでしょう。
優先順位3~5については、細めの書体をセレクトしてみましょう。
使うフォントの種類を2~3種類に抑えたほうが、デザインがまとまりやすいですよ。
●位置の微調整/
はっきり見せたい写真の大事なところに文字が重なっていて、写真の良さを消してしまっていたり、複雑にものが入っていたり色が濃いところに文字が置いてあって、読みにくくなっていないかを確認してみましょう。
背景の写真の大きさを調整したり、文字や写真を少し左右・上下などに動かしてあげることで、背景と文字の両方を活かしていくことができます。
サンプル画像の場合は、右側の本の上のグリーンと瓶という、写真の「おいしいところ」をタイトルが隠してしまっていたので、タイトルを少し上に逃して調整しました。
●帯の色を選ぶ/
面積の大きなところから、色を決めていきましょう。
色を決める時に気をつけてほしいのは、色の数を増やさないようにすること。どんな場所、デザインにも馴染む「黒、白」にプラスして、1色もしくは2色以内で仕上げると、まとまりやすいですよ。
まずは、帯の部分から色を決めていきます。
帯の部分を選択したら、上部「図形」の右横の、色付きの四角をクリック。左側に出てきた様々な色から選んでクリックすれば、帯の色が変わります。
活き活きとした印象を持たせたいなら、オレンジなどの暖色系、シャープで落ち着いた印象をつくる青などの寒色系など、【STEP3】の最初のワークで考えた「与えたい印象」に近い色を探してみましょう。
微妙な色の調整がしたい時は、「文書で使用中のカラー」のうち、一番左のレインボーカラーにプラスマークがついているものを押してみてください。
上下が色の明るさ、左右が色の濃さになっていて直感的に色を選ぶことができます。
下の細長いレインボーカラーのバーを動かすと、もっと赤っぽく、もっと青っぽくなど、色の系統を変えることも可能です。
写真の中に使われている色で帯などを塗ると、一体感が出てデザインがまとまりやすくなります。
Canvaでは、「写真の色」という項目に、写真の中で使われている色をピックアップしてくれているので、そちらから選ぶのもおすすめ。
写真の中に使われていなくてもどんなところにも馴染む万能色「ベージュ」も、いいデザインにつながることが多いです。
●文字の色を選ぶ/
文字の色についても検討してみましょう。
こちらも、サイズの大きなタイトル部分から考えていきます。
タイトル部分を選択してから、上部の「Aの下にバー」のアイコンをクリック。帯の色を決めた時のように、色の一覧が左側に表示され、選んだ色が適応される仕組みになっています。
今回は、写真の上にタイトルの文字が入る設定にしているので、「読みやすいかどうか」をしっかり検討しましょう。背景とその上にくる文字の色の、「明るさ」「鮮やかさ」「色合い」に違いが大きいほど読みやすくなります。
薄い色の背景ならば、黒などの濃い色を選ぶと、タイトルがはっきり読めるようになります。
タイトルの色が決まったら、全体の文字の色にも目を向けてみましょう。
人は、似たものが多く並んでいると「把握する」ことに時間がかかる傾向があります。
要所要所で「これとこれは違うものですよ」というサインを出してあげることで、詳しく読み込まなくてもざっくりと全体を捉えることができるようになります。
今回であれば、全体に黒い文字が置かれていたのですが、「帯メインコピー」の色を白に変えることで、“ここから別の情報が始まりますよ”というサインを直感的に与えるようにしました。
黒い色の文字、白く変えたコピーの両方を引き立てるとともに、表紙内の「文章の把握」もしやすくなるようにデザインしています。
【STEP5】 JPGで書き出す
デザインをまとめることができたら、kindleにアップするためのJPGデータをダウンロードしましょう。
●右上の共有ボタン→ダウンロードをクリック/
操作画面右上の、「共有」をクリックすると、下にメニューが出てきます。その中のダウンロードを押してみましょう。
●ファイルの種類を「JPG」に/
はじめは、ファイルの種類が「PDF」になっていますが、そこをクリックすると下にメニューが出てきます。kindleの表紙データとして渡す「JPG」を選んでクリックしましょう。
●ダウンロードボタンをクリック/
紫色の「ダウンロード」ボタンを押して、データをダウンロードしましょう。
表紙のデータの完成です!!!
https://www.dropbox.com/scl/fi/vflpwgtzzo49psxgv5bb1/.jpg?rlkey=q3tbmggy4njfjnihblmfnjb1f&dl=0
【番外編】デザイナーへの表紙の依頼方法
デザイナーに依頼して、もっと本格的な表紙をつくるなら、頼む時にどんなことを気をつければ良いのでしょうか?
デザイナーは、情報の整理と、対象に合わせたイメージ構築のプロです。
・どんなことを
・誰に対して
・どんな風に
伝えたいのか、しっかりイメージを共有することで、仕上がりがぐっと良いものになります!
《デザイナーに渡す・相談するもの》
【前提情報】
●本の概要/
何について書いている本なのか、大まかな本全体の内容を伝えます。
●強調したい特徴・ポイント/
本で伝える内容やあなたのビジネスの中で、特に強調したいところ、他にはない良いところを伝えます。
●主なターゲット/
「刺さる良いデザイン」は、受け手によって変化するもの。
60代の女性の心を掴むものと、男子高校生が気になって見てしまうものは、当然違ってきますよね。
想定しているターゲットの範囲が広かったとしても、特に強く訴えたい「メインターゲット」を明確化し、どんな人なのかをシェアすることで、より効果的なデザインに近づけることができます。
【基本情報】
●サイズ
Kindleでの電子書籍表紙推奨サイズは、高さ 2,560 ピクセル、幅 1,600 ピクセルです。
ただし、このサイズ以外でも表紙を表示することは可能。
「推奨サイズでお願いします」という伝え方でも良いので、サイズも明確化しておきましょう。
●入れたいコピー
基本的には、入れるコピーをあなたが考えて決め、デザイナーに渡します。STEP2の表紙の構成要素をベースに、どんなものを入れたいのかを伝えましょう。
もし、言葉に長けたデザイナーに依頼できるなら、「この言葉をそのまま入れてください」…と指定するよりも、「デザインに合わせて、コピーの調整・改良をしてもらえると嬉しいです」と自由度を広くして依頼する方が、より良いアイデアが生まれる可能性が広がります。
数は少ないですが、ヒアリングをもとにコピー・デザインをあわせて制作するデザイナーもいます。より良いものを作れるよう、互いの役割分担を模索することが大切です。
●ニュアンス
入るコピーだけでなく、どんな雰囲気にしたいのか、自分が普段から大切にしていること、こんな表紙はどうだろうというアイデアなど、感覚的な部分も言語化して伝えるようにしましょう。あなたが伝えた「発信者の想い」と「受け手の求めるもの」とをブレンドしながら、具体的なデザインに落とし込んでいきます。
【費用・スケジュール】
●スケジュール
何月何日には出版予定で、何月何日までにデータ納品を…といった、出版上で確定しているこちらのスケジュールを先に伝えておきます。
●依頼内容の明確化
デザイナーさんの都合やペースとすり合わせながら、より細かいスケジュールと依頼内容をすり合わせます。初校では何案くらい作ってもらえるのか、コピーまわりを手伝ってもらうのか、修正のやりとりは何回ぐらいするのか、など依頼内容をはっきりさせていく中で、制作費も明確になってきます。
●制作費の確定・発注へ
役割分担(依頼内容)とスケジュール、制作費などを明確化して、正式に発注をかけます。見積書などを先にいただいておくのも良いでしょう。
【修正・調整】
依頼をかければ、後はお任せ…という気分になりがちですが、アイデアを出してもらった後、どのように修正・調整の依頼をかけるか、ということも、仕上がりに大きな影響を与えます。
●修正・調整依頼
デザインを出してもらった後、修正の依頼をかけるときには「なぜ修正してほしいのか」という理由付けもあわせて連絡するようにしましょう。
具体的な作業だけを伝えることは、関係性としては楽なのですが、「修正をすることで、イメージをこんな風に変えたい」「こういったところに違和感を感じている」といった修正にあたっての想いが上手く伝わらないことがあるからです。
この想いがすれ違ったままで作業を進めていくと、直しても直しても上手く行かない、といった悪循環が生まれてしまうこともあります。
「〇〇〇〇だから」ここをこうしてもらえませんか、といった声掛けをすれば、デザイナーの方からより良い解決方法が出てくる可能性も高まります。
同じ方向を見て仕上げていくことに留意しながら、やりとりを進めていきましょう。
デザイナーの技術とあなたの想いを上手く重ねることができれば、素晴らしい表紙を作ることができるはずです。
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