講座【ひとりでできるkindle出版】第6章その2「KDPの出版物の登録」

Contents

電子書籍の実際の登録方法

(1)ページは3ページあります。

基本的に (オプション)と書かれているもの以外は入力しないと次のページに進めません。
2023年9月、登録画面が更新されました。

A Kindle 本の詳細

B Kindle 本のコンテンツ

C Kindle 本の価格設定  この3ページがあります。

 

では、必須になっているものは何でしょうか?

ここで登録をしないといけないものは先に準備しておきましょう。

・タイトル

言わずとしれた本の題名です。これはとても大事なものなのは、みなさんもよくわかっているでしょう。
わたしは中身が出来て、最後の最後に題名は作ります。

・著者名

あなたの名前です。もしも仕事の関係などで、本名が出せない場合は、ペンネームを使ったらいいかと思います。
わたしもずっと正社員で働いていたので、すべての著書をペンネームで出しました。
ここで気をつけないといけないのは、その名前で本を出してしまうと、わたしのように捨てれない名前になってしまうことです。

・内容紹介

Amazonの他の商品で言うと、商品説明のことです。

・カテゴリ

カテゴリーとは、本が Amazon ストアで表示される場所です。カテゴリー、サブカテゴリー、
場所で構成されています。例:「歴史」>「米国史」>「19 世紀」
☆自分でどのカテゴリーにしたらよいかわからなければ、Amazonで似た著作を検索して参考にするなりしたらよいかと思います。
似た著作、類書のことに関しては別項目で書きます。

・原稿

言わずとしれた、本文です。
こちらも別口で詳しく説明します。

・表紙

電子書籍は、ビジュアル的に表紙をサムネイルでしか見ることができないので、いわゆる「ジャケ買い」が基本です。
だからこそ、一番大事なのはわかってもらえるかと思います。

・価格

わたしの友人に価格設定アドバイザーを職業を本業にしている人がいます。
職業にすることができるくらいに価格の設定も重要な要素です。
価格設定については別口でまたお話しようと思います。

1・99円から20,000円の値段をつけることが出来ます。
(初めて本を出版するなら、まずは99円とかに価格設定する人が多いかも!)

2・印税は35%と70%を選べます。70%を取るには2つの条件をクリアしないといけません。
☆KDPセレクトへの登録(Kindle Unlimitedへの参画表明すること)
☆価格設定を250円から1,250円までにすること

3・90日間に5日間の無料キャンペーンを打つことができるなど、のキャンペーンや割引制度があるのでそれを
上手に使ってみてください。

キーワードはタイトルや内容でグーグルで検索してみるなど。

(2)画面説明

最低限登録をしないといけないものも事前にメモ帳などにテキストで一覧で書いておいてください。
電子書籍はローマ字が要りますが、ペーパーバックはローマ字は必要ありません。

・タイトル(漢字混じり)(フリガナ)(ローマ字)

・(任意)サブタイトル(漢字混じり)(フリガナ)(ローマ字)

・著者名(漢字混じり)(フリガナ)(ローマ字)

・内容紹介

これを事前にやっておくのとおかないのとでは、全然登録のスピードが代わります。

A Kindle 本の詳細

基本的に (オプション)と書かれているもの以外は入力しないと次のページに進めません。

・言語
・本のタイトル

・サブタイトル(オプション)
・シリーズ(オプション)
・版(オプション)
・著者

あなたがもし、正社員で働いていて副業禁止の会社なのであれば、ペンネームを使うことをオススメします。
本名を知られないためにもいいかと思います。

以前はあった、レーベル(オプション)は消えました。(2023年9月)

・著者等 (編集)
(はしがき)
(イラスト)
(紹介文)
(ナレーション)
(写真)
(前書き)
(翻訳)

以上のカテゴリの方は著者等として、連名で名前を載せることができます。

・内容紹介

本の内容紹介文を書くための6つのマスターポイント

読者の方に安心感を持ってご購入いただくためにも、読者の立場にたって、内容紹介文を書いていくことはとても重要なことです。
そこには6つのポイントがあります。

①PASONAの法則に沿って書く

内容紹介文は、PASONAの法則に沿って書いていきます。

たとえば、本の内容が恋愛がいつも上手くいかない男性に向けたハウツー本だったとします。

PASONAの法則というのは次のような流れです。

  • 何が問題か明確に(Problem)問題提起: まず、読者が何に悩んでいるのかを明確に指摘します。このステップで、読者は「この本は私の問題を解決できるかもしれない」と感じるようになります。
  • 不安や願望を高める(Agitation)不安を煽る: 問題を提起した後は、その問題が解決しないとどうなるか、または解決したらどれだけ素晴らしいかを描きます。
  • 解決策を提示(Solution)解決策を提示: ここで、この本がどのようにその問題を解決できるのかを明示します。
  • 対象読者を明確に(Narrow Down)限定する、絞り込む: この本が特に誰に向いているのかを明確にします。これにより、その対象となる読者は購入意欲が高まります。
  • 行動を促す(Action)行動に移す: 最後に、何をすべきか(例:「今すぐ購入して、問題を解決しよう!」)を明確に指示します。

 

②読者の悩みと解決方法を明示


読者が具体的に何に悩んでいるのか、そしてその解決策は何かを短く、しかし鮮明に描きます。これにより、読者は「この本が私に合っている」と感じます。

◆こんな方にピッタリです!
・いつも友達どまり、恋愛に進展しない
・女性との会話が苦手
・彼女とデートしたい
・女性の心理がわからない

③目次を掲載

目次を掲載することで、読者は「この本がどのような内容なのか」を一目で把握でき、安心して購入に進むことができます。

電子書籍はそれが出来ないので読者は内容紹介文を見て判断するしかないのです。なので必ず目次は入れましょう!

④著者プロフィールを記載

著者が何者で、どのような専門性や視点を持っているのかを簡潔に紹介します。これが、読者にとっての信頼構築につながります。

なので、あなたが何者で、何をしていて、どのようなことを伝えようとしているのかがプロフィールを読んだだけでわかるようにしておきます。あなたの読者が目の前にいるつもりで、自己紹介してください。

内容紹介文は読者が一瞬で見るものなので、そんなに長文でなく、あなたという人物を出来るだけ簡潔に書くようにしましょう。

⑤書籍の中にある特情報を追加

書籍の中で、「特典」や「メルマガの新規登録の方には無料〇〇プレゼント」など、何かしらのプレゼントを入れているのであれば、それを内容紹介文の中に入れておきます。書籍に付属する特典(例:無料コンサルティング、追加コンテンツなど)を明示することで、購買意欲をさらに刺激します。

例)ただいま書籍内で【〇〇の特典】プレゼント中です!

そのプレゼントが読者にとって魅力的であれば、それだけでも読む価値はあるかも?
・・・とあなたの本を購入してくれるかもしれません。

⑥過去の読者の感を掲載

既にあるレビューや感想をいくつか掲載します。その本のレビューがすでにあるのなら、それも内容紹介文にいくつか入れておきます。いわゆるお客様の声ですね。読者がわざわざレビューを改めて見にいかなくても、あなたの本の評判がひとめでわかります。

テキスト エディターまたは基本的な HTML を使用して、内容紹介を書式設定できます。文字を太字や斜体にしたり、新しい段落を作成できます。これを行う方法については、本の内容紹介のヘルプ ページをご覧ください。

・出版に対しての主な権利

御本人が書かれたものであれば問題ありません。

本が著作権で保護されていて、そのコンテンツを出版する適切な権利を保有している場合は、このオプションを選択します。 私は著作権者であり、出版に関して必要な権利を保有しています。にチェックを入れてください。

・主な対象読者についてはくわしくはこちら

子どもに対しての本であれば、露骨な性的表現を含む画像またはタイトルなどの制限があります。
本の表紙または本文に露骨な性的表現を含む画像が含まれていますか?
または本のタイトルに露骨な性的表現を含む言葉が含まれていますか? 詳細は、こちらをご覧ください。
 対象年齢 (オプション)
 この本を楽しむことができる最少年齢と最高年齢を選択します。
・主なマーケットプレイス

本の主な販売場所を選択します。主なマーケットプレイスを変更すると、希望小売価格に影響する可能性があります。本を出版する前に、希望小売価格を確認してください。

・カテゴリ

本を説明するカテゴリーを最大 3 つ選択します。注: まず、主なマーケットプレイスと対象読者を選択する必要があります。カテゴリーとは、本が Amazon ストアで表示される場所です。カテゴリー、サブカテゴリー、場所で構成されています。例:「歴史」>「米国史」>「19 世紀」

・キーワード(オプション)

検索キーワードとは、出版申請するときに入力する7つの検索キーワードのことです。
ここで何も入力していない人は、めちゃくちゃ損してます。
なぜなら読者があなたの本に出会う確率が低くなるからです。
読者が本を探すとき、検索ボックスに読みたい本の内容に関連するキーワードを入力して検索します。
検索キーワードに関連する本が自動的に表示されるシステム。

基本的には、本のタイトルにキーワードが入っていると検索されやすくなります。

・本の発売オプション

 予約販売は何ができる?

予約注文を有効にすると、読者が本の配信日の 1 年前から予約注文できるようになります。 本の配信日になると、予約注文した本が読者の Kindle に自動的に配信されます。詳しくはこちらから!

B Kindle 本のコンテンツ

「Kindle本のコンテンツ」を入力していきます。

デジタル著作権管理(DRM)「はい」にチェック
ページを読む方向を決めます
電子書籍の原稿データをアップロードします

▼続いて「本の表紙」をアップロードします▼

表紙の画像サイズは1,000×625ピクセル以上です。

表紙がアップロードできたら「保存して続行」をクリックして進めます。

 

C Kindle 本の価格設定

初めて本を出版するなら、まずは99円とかに価格設定する人が多いかも!

(※この記事では「99円で販売」するための入力方法をお伝えします)

▼赤枠の部分に注意して入力していきましょう▼

 

・KDPセレクトへの登録

 

KDPセレクトへの本を登録するにチェックを入れてしまうと、250円未満の価格での販売ができなくなってしまうので、チェックは入れないようにしましょう。

・ 出版地域

出版地域は「すべての地域(全世界での権利)」にチェックを入れましょう。

・ロイヤリティプラン

ここは「35%」にチェックを入れます。

ここはセレクト本(250円未満で売れない)にチェックを入れていないと70%にはできないので、今回は35%にチェックを入れましょう
・価格の入力

今回は本の価格を「99円」に設定しますので、Amazon.comの欄に、「0.99」を入力します。

そうすると、自動的に他の国の販売価格もその国の通貨に合わせて設定されます。

・ 金額の修正

自動的に販売価格が入力されていますが、もしここが「99円」になっていなかったら修正をしておいてください。

・本のレンタル

読者がこのKindle本を購入した後、購入した本を14日間だけ友人や知人、家族に貸し出すことができるかどうかの設定です。

すべての入力が完了したら「Kindle本を出版」をクリックして審査を待ちます。

本の内容をAmazonが審査し、問題がなければAmazonのサイトにあなたの本が掲載されます。

以上でKindle本の出版の手続きは完了です。

最後に出版出来たなら、出版後に、著者セントラルという著者ページはぜひ活用してみてください。

本を出版することで、

  • 売上アップ
  • 認知度のアップ
  • メルマガなどのリスト数アップ
  • 同業他社との差別化

などもできるので、とてもオススメです!

お疲れ様でした!

コラム/ペーパーバックを作る場合

実物(校正刷り)

ペーパーバックですが、出版する前に自分の確認用に校正刷りを行うことができます。
以上の、KDPの登録で書籍の情報を一通り入力した後、校正刷りを注文できるようになります。

書籍情報や、表紙、原稿など、一通りの登録が必要で、出版ができる直前の状態で注文することができます。

費用は印刷コストの原価しかかからないため、通常の販売価格より安く校正刷り(実物)が手に入れられます。
そのため、販売できないようにするためか、表紙に「再販禁止」の文字が印字されます。

お金がかかりますので校正刷りを注文する前に、原稿PDFを数ページだけプリンターで印刷して確認すると良いと思います。

書籍のサイズについては悩ましいところですが、ページ数が多いと印刷コストが上がり、結果的に書籍の価格を高くせざるを得なくなります。
その場合は、文字サイズや画像を小さめにするなどして、ページ数を減らすといいですね。

書籍サイズによって印刷コストは変わりません。

 

PDFファイルの作成

ペーパーバックを出版するための原稿ファイルを用意します。
ファイル形式はPDF推奨です。

一応、DOC (.doc)、DOCX (.docx)、HTML (.html)、RTF (.rtf) 形式でアップロードすることもできますが、
KDPではPDF形式がお勧めとのことです。なぜなら、かなり思うようには印刷されてこないからです。
PDFで固定します。

ページ数によって、表紙のサイズは変わるため、先にPDFファイルを完成させます。

Word形式のファイルで原稿を作成しますが、そのファイルをPDFファイルへ変換するのが推奨です

目次も作成する必要があります。

電子書籍の場合は文字サイズをユーザが選べるため、事前にページ数が分かりませんが、紙の書籍の場合は事前に
ページ番号を振る必要があります。

電子書籍とペーパーバックの違い

PDFで入稿するメリットとして、事前に体裁が分かることです。

余談ですが電子書籍の場合は苦労しました。
電子書籍をEPUB形式に変換しアップロードしましたが、Kindleアプリによってレイアウトが崩れるケースがありました。
(レイアウトはSigilというEPUB編集ソフトで調整しました)

Kindle本を出版しましたが、iPhone版のKindleアプリでは問題なくても、Windows版のKindleアプリではレイアウトが
崩れる・・ということもあります。

もちろん事前にAmazonが用意しているビューアがあり、それで問題なくても実際のKindleアプリではレイアウトが
崩れてしまうことがあるのです

その点、ペーパーバックはPDFで作成するため、レイアウトのズレやフォントが違うなどのトラブルがありません。

表紙の作成

原稿PDFの作成が完了したら、表紙を用意します。
こちらもPDF形式で用意します。

ペーパーバックの出版にあたり、表紙の作成方法とNGの場合の対策方法につきましては、以下の記事で解説しました。

講座【ひとりでできるkindle出版】第5章 「0円で、未経験でも自作可能!ペーパーバック表紙の作り方」

KDPへ登録

登録

ペーパーバックの詳細情報

表紙と原稿が揃ったら、KDPへ登録します。
KDPの登録方法などは、以下の書籍に記載しています。
ペーパーバックを登録する基本的な流れは、電子書籍版と同じです。

ペーパーバックを作成します。

既に電子書籍版を出版している場合は、追加でペーパーバックの作成ができます。

ペーパーバックの詳細情報に、必要事項を入力していきます。

書籍名などは後から変更することができませんので注意が必要です。

ペーパーバックのコンテンツ

次に、ペーパーバックのコンテンツを登録します。

印刷版 ISBNは「無料のKDP ISBN」を取得しました。

ペーパーバックの印刷オプションを選択します。

私はカラーにしたかったため、「本文(プレミアムカラー)」を選択しました。
ちなみに、「本文(標準カラー)」は日本では選択できません。

判型、裁ち落とし設定、ペーパーバックの表紙仕上げ、ページを読む方向を選択します。
私は以下のように選択しました。

後から本文および用紙タイプ、判型を変更することはできませんので、注意が必要です。

次に、原稿と表紙をPDF形式でアップロードします。

表紙の作り方はこちら

https://textbook.teaup-publisher.com/5th‐hyoshi-2/ ‎

 

本のプレビューの確認ができます。

ここまで入力すると、印刷コストが確認できます。

ちなみにLaravel本につきましては、電子書籍版が1,250円、ペーパーバック版は2,200円で販売しました。
それでも一冊当たりのロイヤリティは、電子書籍版の方が高いです。

ペーパーバックのロイヤリティの計算式は以下です。

(ロイヤリティ レート x 希望小売価格) – 印刷コスト = ロイヤリティ

参考:https://kdp.amazon.co.jp/ja_JP/help/topic/G201834330

ロイヤリティレートは、電子書籍の場合、条件により70%ですが、ペーパーバックの場合は60%です。
(さらに印刷コストが引かれる)
そのため、希望小売価格を高くしないと、ロイヤリティが低くなってしまいます。

ペーパーバック版の価格を低くすると、一冊当たりのロイヤリティが低すぎて、手間の割に儲からないといった状況に陥り、非常に悩ましいところです。

余談ですが個人的には、電子書籍でKindle unlimitedに対応して出版するのが、一番良いかなと思います。

ペーパーバックの価格設定

最後に、出版地域や主なマーケットプレイス、価格設定・ロイヤリティを設定します。

この時点で校正刷りの依頼が可能です。
問題なければ、「ペーパーバックを出版」ボタンをクリックして完了です。

出版

審査完了後、無事に出版されます。

さいごに

初めてペーパーバック版の出版を行った時は、非常に苦労するかと思います。
ですが、一冊出しておくと、一度経験していると、スムーズに出版できるはずです。

個人でも気軽に書籍を出版することができる時代になりました。
是非、皆さんも試してみてください。